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矛盾を認める(その1) 「 ごんぎつね」から

 先日職場で、上司の一言。

「世の中は矛盾することが多いですが、矛盾があるのが当たり前で、いがいとこの中に真実があるものなんですよね・・・」

 新美南吉の「ごんきづね」の話題からの会話だ。

 今年2013年は新美南吉の生誕100周年にあたるという。そこで「ごんぎつね」が注目されているのだが、そこでの最後の場面。

 小学校4年生の教科書に作品は載っているのだが、そこを開くと

 最後はごんは家の中に入るところを兵十に見られ、またいたずらをしにきたと思った兵十は火縄銃でごんを撃つ。しかし、かけよってうちの中を見ると土間に固められて置いた栗に目が留まる・・・。

 「『おや――――――― 。』兵十はびっくりしてごんにに目を落としました。
   『ごん、お前だったのか………。いつも栗をくれたのは――。』
   ごんは、ぐったりと目をつぶったまま、うなずきました。」

 これが現在の教科書。

これが新美南吉の自筆原稿によると

 「『おや――――――― 。』兵十は権狐に眼を落としました。
   『権、お前だったのか………。いつも栗をくれたのは――。』
   権狐は、ぐったりなったまま、うれしくなりました。」

となっているということだった。

 自分のいたずらを後悔し償いをしようと始めた栗やマツタケなどのお返しだが、そのころ兵十は誰のやったことか気づかなかった。気づかない間、ごんの心はモヤモヤしている。それが最後にやっと今わかってくれた。これが「うれしくなった」ごんの心情。

 しかし、ごんは撃たれた。息も絶えようとしている・・・。

 現実はたから見ればうたれて横になっている「うれしい」とはいえない状況の相反するところから作者の意図を離れて周囲からだんだん「うれしくなりました」から「うなずきました」と変化が起こってきたようだ。

 しかし、新美南吉さんの意図するところはやはり、撃たれてまでも「うれしくおもいました」と思ったごんの気持ちもまた本当ではなかったかと思う。

 そういった意味では、今の世の中になってこうやって再び「うれしくなった」という物語にあるもう1つの感情が表れてくれたのはなんだかうれしい気がする。


ロンドン西部で前世療法やレイキセッションを行っています。ご興味のある方はご連絡ください。 くわしくはブログ項目Past life Therapy(前世療法)についてご覧ください。クリックしてみてください。

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