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早すぎる死

  これは 10年くらい前の話。ある冬の日、主人の実家に家族で泊まりに行ったときのこと。

 朝方、5時過ぎごろだと思う。眠っているはずの私にある感覚が入ってきた。二階で眠っていたが、だれか玄関の方から入り、階段をゆっくり上ってくる。人の気配だ。ゆっくり、ゆっくり、重たそうに、いたそうに。しかも、私たちの寝ている部屋に近づいてくる。さらに、「20歳、男の人」!?と情報が私の体(頭)に入ってくる。私は眠ったままで、目は閉じたまま。

 こんなに強烈に人がやってくる感覚は初めてで、私にはその時は「若い男の人」に見当もつかなかったので、恐怖が先に走った。そこで念仏みたいなのを一人ずっと唱えていた。

 その男性が上の階段まで来た時、私たちの寝ている部屋の方へ入ってきた。私は目を開ける勇気がなかったのでずっと目をつぶったままだった。

 ・・でも、その男性は私たちの部屋に入ると、入ってすぐ右側にある大きな窓側に立ち、外を眺めていた。
 
 翌朝、誰がなぜやってきたのか考えたがわからなかった。しかし、この答えがわかるのに時間はかからなかった。その日の昼過ぎ、一本の電話が入った。

 知人の死の知らせだった。この時、20歳だった。・・・「あっ~最後に見に来たんだ・・・。」なんだか胸が熱くなった。

 この話には、ある出来事があった。


 長崎に住んでいたころに母親代わりのような存在の方がいて、その方が出産お祝いに遠方から息子をわざわざ見に来てくれた。その時、車の運転をして一緒にきてくれた若い男の人がいた。この青年はとても明るく、素直で、初めて会ったばかりなのにいろいろ話ができた。そして、何よりも彼は、主人の実家、この田舎の風景を気に入ってくれたみたいだった。私もパパさんの二階の部屋から見る広々とした田園風景がお気に入りなのである。

 後日、その女性からの電話で、「長崎への帰り道、また話がしたいね。また、あの風景をみたいね。」とその青年がずっと話をしていたと聞かされていた。

 彼は、最後にもう一度見たかった風景を見に、ここまでやってきたんだと思う。突然の事故死だったので、体もいたかったんだと思う。階段はほんの数段しかないのに、ゆっくり、ゆっくり、本当に体が重そうに時間をかけて上ってきた。

 本当に早すぎる死だった。

 最近、サッカー選手や水泳選手と20代のスポーツ選手の訃報をニュースで耳にすることが多くなりました。まだこれからなのに・・・と思うと言葉もでません。ただ、ご冥福をお祈りするだけです。  
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まとめtyaiました【早すぎる死】

これは10年くらい前の話。ある冬の日、主人の実家に家族で泊まりに行ったときのこと。朝方、5時過ぎごろるはずの私にある感覚が入ってきた。二階で眠っていたが、だれか玄関の方から...

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ロンドン在住。夫婦ともども九州出身。17歳の息子1人。いつの頃からか、自分の周りにあるパズルのピースを1枚1枚組み合わせていったらつながり始め、今現在の人生にたどり着いていました。いまだに、ピーズを組み立て中です。

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